涸沼の釣り

海と川が、ここで混じる。

満潮になると海水が入り込む汽水湖。淡水魚と海水魚が同じ水面で釣れるという、他にはない特性を持っています。なかでもハゼの数釣りは、子どもが飽きずに続けられる釣りとして最適です。ただし遊漁券が必要な水域であることは、行く前に必ず押さえてください。

涸沼はどんな釣り場か

ファミリー向け ★★☆ 遊漁券必要 キャンプ場近隣 ハゼの数釣り

ハゼシーバス、クロダイ、コイが狙える人気エリアです。キャンプ場が近くに併設されているエリアもあり、ファミリー向けのフィールドとして親しまれています。

満潮時に海水が入り込む汽水湖のため、淡水・汽水の両方の魚が生息しているのが特徴です。

涸沼は海とつながっているため、海の「潮の干満」がそのまま釣果に直結します。潮が動く時間帯に魚の活性が上がりやすいため、釣行前には必ず潮見表(タイドグラフ)を確認し、満潮や干潮の前後の時間を狙って行くのが釣果を伸ばすコツです。

また、湖畔には複数のキャンプ場が点在しています。テントを張って1泊2日のスケジュールを組めば、子どもが釣りに飽きたらキャンプ遊びに切り替えることもでき、時間に追われないゆったりとしたファミリーフィッシングが楽しめます。

設備とアクセス

アクセス:茨城町・鉾田市・大洗町/ 地図を開く

涸沼の設備情報
トイレ 一部エリアにあり(キャンプ場・公園周辺) 駐車場 一部エリアにあり
足場 場所による 遊漁券 必要(釣具店で購入)

遊漁券の購入場所と料金

涸沼で釣りをするには遊漁券が必要です。周辺のコンビニでは取り扱いがないことが多いため、大洗町側の「金丸釣具店」や、茨城町側の各釣具店・ボート店で事前に購入しましょう。料金は日券で400円程度(※2026年7月時点)と手頃ですが、料金や販売場所は変更される可能性があるため、事前に涸沼漁業協同組合の案内を確認してください。

子連れにおすすめのポイント

足場が比較的良く、ファミリーで入りやすいのは「網掛公園」や「広浦公園」の周辺です。どちらもトイレや駐車場が整備されており、子ども連れでも安心して準備ができます。

周辺のキャンプ場

「親沢公園キャンプ場」や「広浦公園キャンプ場」は湖畔に面しており、テントサイトから徒歩ですぐに釣りができます。キャンプと釣りをセットで楽しむ拠点として非常に便利です。

汽水湖という特性

涸沼は満潮時に海水が流入する汽水湖です。そのため淡水魚と海水魚が同じ水域に生息し、季節と潮の状態によって釣れる魚が入れ替わります。

潮の影響

海とつながっているため、1日の中で水位と流れが大きく変わります。魚が最もエサを追うのは、潮が動いている「上げ潮(満ちていく時間)」と「下げ潮(引いていく時間)」です。潮止まり(満潮・干潮のピーク時)は魚の動きもピタッと止まることが多いため、潮が動くタイミングを狙って竿を出しましょう。

塩分濃度と魚の分布

海に近い大洗町側のエリアは塩分濃度が高く、シーバスやクロダイといった海の魚の魚影が濃くなります。一方で、川からの淡水が入り込む茨城町側(奥側)に行くほど塩分濃度が下がり、コイやフナなどの淡水魚が混ざりやすくなります。狙う魚に合わせて場所を選ぶのがポイントです。

ハゼの数釣りが成立する理由

ハゼは砂と泥が混ざった底質(砂泥底)と、栄養素が豊富な汽水域を非常に好みます。涸沼はこの条件を完璧に満たしており、ハゼにとって絶好の生息・繁殖環境となっています。そのため個体数が非常に多く、初心者や子どもでも群れに当たれば簡単に数釣りが楽しめるのです。

狙える魚

このほか、クロダイも狙えます。

季節別の狙い方

春(3〜5月)

水温が徐々に上がり、シーバスやコイの動きが活発になり始める季節です。シーバスはボラなどの小魚(ベイト)を追って浅場に入ってきます。気候も良く日中の釣りは快適ですが、まだ水温が安定しないため、朝夕のまずめ時など水温が上がりやすいタイミングを狙うのがおすすめです。

夏(6〜8月)

ハゼの釣果が出始め、夜間はシーバス狙いのアングラーで賑わいます。ハゼは朝まずめから午前中にかけてが釣りやすい時間帯です。日中の日差しを遮る場所が少ないため、子連れで行く場合は熱中症対策を万全にし、最も暑い時間帯は涼しい場所で休むなど無理のない計画を立てましょう。

秋(9〜11月)

ハゼ釣りの大本命となるハイシーズンです。特に9月から10月はハゼのサイズも大きくなり、数釣りも最も期待できます。気候も涼しくなり、子連れでの釣りに最適な季節です。シーバスも越冬に向けて荒食いをするため、ルアー釣りも最盛期を迎えます。

冬(12〜2月)

水温が大きく下がり、多くの魚は深場へと移動するため、岸からの釣りは非常に厳しくなります。北風が吹き抜ける日は体感温度が極端に下がるため、子どもを連れての長時間の釣行は避けたほうが無難です。この時期は無理をせず、暖かい時期に向けての準備期間と割り切るのも一つの手です。

子どもと行くときに確認すること

湖岸には柵のない場所が多くあります。

涸沼の湖岸は自然の地形がそのまま残っている区間が多く、足場が柔らかい場所や、水際まで傾斜している場所があります。ライフジャケットを着用させ、立つ位置を大人が決めてください。

持ち物チェックリスト

切り上げどきの判断

子どもの集中力は長続きせず、1〜2時間が限界です。「〇匹釣れたら」「〇時になったら」「エサがなくなったら」など、事前に明確な切り上げの基準を決めておきましょう。釣れていなくても潔く切り上げることで、子どもに「釣り=退屈で辛いもの」という印象を与えずに済みます。

ハゼ釣りの道具

ハゼ釣りは、お子さんの身長に合わせた短い「のべ竿」や、1.5〜2m程度の短いルアーロッドで十分に楽しめます。仕掛けも数百円で買えるシンプルなもので済み、万が一絡まったり切れたりしてもすぐに交換できるため、高価な道具を用意する必要はありません。

注意点

涸沼には第5種共同漁業権が設定されています。この漁業権がある水域で対象魚を釣る場合、遊漁料の支払い、つまり遊漁承認証(遊漁券)の購入が必要です。あらかじめ釣具店で購入しておきましょう。

茨城県内の湖沼では、涸沼のほか牛久沼、菅生沼にも同じ漁業権が設定されています。逆に霞ヶ浦・北浦は海区扱いのため不要です。同じ「湖」でも扱いが分かれるため、混同しないよう注意してください。

また、ルールが定められた釣り場のため、訪れる前に公式サイトなどで確認しておくことをおすすめします。

涸沼で遊漁券(遊漁承認証)を持たずに釣りをし、監視員に指導された場合、その場で「現場加算額(通常料金よりも割高な料金)」を支払うことになります。前述の「金丸釣具店」など、周辺の釣具店で事前に日券を購入しましょう。早朝から釣りをする場合は、店舗の営業時間を確認し、可能であれば前日に購入しておくか、早朝から営業している店舗をリサーチしておくことが大切です。

また、涸沼はシジミの特産地でもあり、シジミ漁の船が行き交うことがあります。漁業関係者の仕事の妨げにならないよう、船が近づいてきたら速やかに仕掛けを回収し、網や漁具の付近では釣りをしないよう配慮してください。

遊漁券の料金や規則は変更されることがあります。釣行前に漁業協同組合等の最新情報をご確認ください。茨城県の川や湖沼で釣りなどをするにはもあわせてご覧ください。

よくある失敗と対処

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